たつのの特産品である醤油や素麺の箱作りを起こりとする当社、現在でも毎日たくさんの醤油が入る箱を作っているのですが、
今回はそれらとは少し違った「世界に一つの MY醤油」が入る箱のお話です。
今回の箱に対するリクエストは、うすくち醤油の製造工程を伝えるパンフレットのように使えること。
たつのの町にきた思い出の品となること。
という2点です。
クライアントである発酵ラボクーの松下さんご夫妻は、お二人とも食品メーカーの元研究職員で、
たつのに根付く発酵の文化を学び、楽しみ、広める活動を“地産地酵”と名付けて広める活動を実践されています。
ラボクーさんで体験できるワークショップ(以下WS)の一つに、たつのの生醤油にお好みでかつお・煮干し・山椒・昆布…etc等を入れて
自分好みの My醤油を作るというものがあり、その醤油ビンが今回の箱に入ります。
この WSは海外からの観光客にも人気ですので、この箱を英語版のパンフレットとしても使いたいとの要望がありました。
イラストや解説でどうしても情報量が多くなるので、箱になる前の展開図の状態が極力大きな一塊になるものを提案しました。
とはいえ、どうしてもできてしまう隙間部分があります。
本来なら捨ててしまうこの部分が後で大事な役割を持つことになります。
Myしょうゆ作りのワークショップの様子
パンフレットとして使うのに最適な展開を探ります。
ラボクーさんの店舗がある下川原町を含む龍野の町は、江戸時代から昭和初期までの多様な街並みが残されています。
以前より「播磨の小京都」と呼ばれていましたが、2019年 12月には国の重要伝統的建造物群保存地区に認定されました。
https://www.city.tatsuno.lg.jp/machinami/denken_gaiyou.html
そんな歴史を感じる街並みで密かに人気なのが、醤油ビンを抱えた飛び出し坊やときゅうりともろみを持った飛び出しガールの看板です。
これは、龍野を拠点に活動するグラフィックデザイナーの芝田知佳さんの作品。
https://www.instagram.com/shibatachi/
ご当地飛びだし坊やは全国に数あれど、龍野代表はこれに決まりですね。
今回の箱のデザインを考えていた際に、松下さんが“この人しかいない!”と思い立ちデザインを依頼されたそうです。
出来上がったデザインは写真の通りで、レトロ感と可愛さがてんこ盛りです。
最初は「この子は誰?」となった人も龍野の街を歩けば答えが出る、そんな遊び心が込められています。
江戸時代からの風情ある街並みが残ります。
淡口しょうゆを抱えた飛び出し坊や。探してみてくださいね。
裏面はもろみ味噌ガール。どういう状況!?
表面はしょうゆの製造工程を英語とイラストで表現していて分かりやすいのですが、どうすれば思い出の品になるような箱といえるのか…
実はこの部分の課題を解決してくれたのは、デザイナーの芝田さんになります。(芝田さんありがとう!)
なんと、うすくち醤油の製造工程を楽しいすごろくに仕上げてくれたのです。
箱の裏面を最大限使い、坊やとガールが醤油作りを進めるすごろくが展開されていて、ずっと取っておきたくなる箱というか、すごろくになっています。
極め付けは、展開図の中で仕方なくできてしまう隙間部分が、すごろくのコマとして使われているところです。
しょうゆ坊やが印刷されたこの部分、可愛くて捨てる人いないですよね w
表裏両面に 4色印刷をするためニューピジョン#7という紙を採用しました。
大豆くんと小麦ちゃん♥
飛び出し坊やを無くすとすごろくできませんよ w
ラボクーさんは、来年の大阪万博に向け国内各地の魅力を伝える兵庫フィールドパビリオンに選ばれています。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/recommend/learn/learn07.html#no12
インバウンドの観光客が、メジャーな観光地ではなく地域本来の姿が見られる観光にシフトしつつあると言われる中で、
たつのの発酵文化を広めるラボクーさんの活動の価値が認められた形といえるでしょう。
そして、そこで持たれる交流の一つのツールとして私たちの箱がお役に立てるのであればとても嬉しく思います。
自分好みのしょうゆ、お土産として最高ですね。
しょうゆの搾り粕を漉(す)き込んだ紙でつくったラベルを貼れば完成です。
ご相談をいただいてから、私も MY醤油の WSに参加させていただきました。
最強のTKG(卵かけご飯)用醤油をイメージして調合しましたが、山椒が少し効きすぎてちょっと辛めの仕上がりでした。
他のフレーバーも試してみたくなりますね。
ラボクーさんでは他にも、味噌、麹、キムチ、お出汁の取り方…など、さまざまな発酵体験ができる WSの他、
別事業として着物の着付け体験や着物でのまちあるきと記念撮影ができる「着物さろん晴レ」というサービスも展開されています。
https://www.instagram.com/kimono_hare/
たつのにお越しの際は、たつのをとことん味わえる発酵ラボクーさんのお店にぜひ立ち寄ってみてくださいね。
それではまた。
K.Yamamoto
着物を着ての街歩きが人気です。
目にも楽しい味噌だまづくり。
兵庫県たつの市龍野町下川原 22-2
JR姫新線 本竜野駅下車 徒歩 15分
駐車スペース5台有
T: 090 - 9982 - 5917
M:coo@labcoo.jp
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